藤岡 陽子 「てのひらの音符」
いい作品だったなあと思います。
「デザイナーの水樹は、自社が服飾業から撤退することを知らされる。45歳独身、何より愛してきた仕事なのに……。途方に暮れる水樹のもとに中高の同級生・憲吾から、恩師の入院を知らせる電話が。お見舞いへと帰省する最中、懐かしい記憶が甦る。幼馴染の三兄弟、とりわけ、思い合っていた信也のこと。・・・」
話は現在であったり過去であったりしますが、違和感なく読み進めます。
カメムシを食べさせられるいじめの話とか、信也のお兄さんの死とか、恩師の死とか、どちらかというと暗いイメージの内容の話が多いのに、読んでいる時も読み終えた時も、この作家さん好きだなあと感じました。
豊かではないと思われている団地組の、そんな事とは無関係な幼馴染の密な関係に、懐かしい気持ちにもなりました。
ラストの信也の描き方も、余韻があっていいなあと思いました。
いい作品だったなあと思います。
「デザイナーの水樹は、自社が服飾業から撤退することを知らされる。45歳独身、何より愛してきた仕事なのに……。途方に暮れる水樹のもとに中高の同級生・憲吾から、恩師の入院を知らせる電話が。お見舞いへと帰省する最中、懐かしい記憶が甦る。幼馴染の三兄弟、とりわけ、思い合っていた信也のこと。・・・」
話は現在であったり過去であったりしますが、違和感なく読み進めます。
カメムシを食べさせられるいじめの話とか、信也のお兄さんの死とか、恩師の死とか、どちらかというと暗いイメージの内容の話が多いのに、読んでいる時も読み終えた時も、この作家さん好きだなあと感じました。
豊かではないと思われている団地組の、そんな事とは無関係な幼馴染の密な関係に、懐かしい気持ちにもなりました。
ラストの信也の描き方も、余韻があっていいなあと思いました。
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