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木下 昌輝 「宇喜多の捨て嫁」

「宇喜多の楽土」の前に取り急ぎ読みました。
よかったです。
6つの話があって、表題作は一つ目で、宇喜多直家とその四女、於葉の話です。
緊張感溢れる終盤を読み終え、その余韻に浸っていたら、残りの5つの話で、直家はじめ、それぞれの人物の悲しみ、苦悩がくっきりと描かれていき、どの話にも、ぐっと迫る緊張感があって引き込まれました。
非道にしか見えない行為は、本当に非道であったのか。
妻や娘や舅の思いはどうだったのか。
下剋上の何と悲しいことか、惨いことか、孤独なことか。
五つ目の松之丞の一太刀、これも何とも言えない思いの残る話なんですが、中盤、してやったり、という場面がありました。
270ページの6行目まで読んだ時、思わず私も、直家の家老達と一緒に笑いました。
「宇喜多の楽土」は勿論、その他の作品も是非読んでみようと思います。



拍手[2回]

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無題
これも、オススメで読ませていただきました。
しつこく読書メーターです(^-^;
壮絶。むごい。4人の娘を次々と捨て嫁にする宇喜多直家。自分の野心のために、妻や娘を犠牲にするなんて言語道断!とむかむかした。でも、「無想の抜刀術」の章以後を読み進むと、直家の追いつめられた生い立ちや状況が見えてきた。仕物(暗殺)しなければ、一族も殺される。弱肉強食の獣の世界。なんちゅうデストピア。ここが、他の歴史小説とは違う。いわゆる英雄モノとも全く違う。また、゛腹裂きの山姥”が哀れを誘う。
ゆみ葉 2019.05.29 Wed  10:55 Edit
無題
二つの作品を比べたら、捨て嫁の方が、
ぎゅぎゅぎゅっと強烈に引っ張りこまれていった記憶があります。迫力があった!
だから、楽土を読み終えた時は、捨て嫁を書いた人が何で次にこれなのかなとも思いましたが、ゆるく楽しめばいいのかな。(ほとんど覚えていないです(*_*;
ゆみ葉さんの、迫力ある読メの感想の方が面白いです(笑)
snow 2019.05.29 Wed  23:03 Edit
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