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なんやかんや
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葉室 麟 「柚子の花咲く」

少年時代に梶与五郎の薫陶を受けた筒井恭平は、与五郎が隣藩で殺害された事実を知り、真実を突き止めるため鵜ノ島藩に潜入するが――。

「桃栗三年、柿八年、柚子は九年で花が咲く」
事務所に檸檬の木があるので、檸檬の白い小さな花を思い出しながら読みました。

恩師の梶与五郎は決して誰もが認める立派な先生、というわけではなく、親にも兄弟にもバカにされ、恭平自身も、あまりぱっとしない先生だったなという位の印象しか持っていなかったのだが、物語が進むにつれ、与五郎の残したもの、大切にしようとしたもの重みがじんわりと広がってきます。
ラストの「大切な人」というのが誰のことを指すのかがわかって、じわーっと涙が出てきました。

与五郎の友達の新左衛門、ろくでもない奴なんだけれど、新左衛門の妻のさなえが、自分が心を閉ざさなかったから新左衛門ももうちょっと違ったかもしれないと言っていた辺り、微妙な問題を扱っているなあと複雑な思いがした。

いい話でした。

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