多和田 葉子 「献灯使」
小説の書き出しの言葉は「無名は」である。
無名は「むめい」と読む。
「無名は」って何?
このあと、こう続く。
「青い絹の寝間着を着たまま、畳の上にぺったりと尻をつけてすわっていた」
「無名」って名前なのか。
しばらく読み進めると、「義郎(よしろう)は毎朝、土手の手前の十字路にある「犬貸し屋」で犬を一匹借りて、その犬と並んで三十分ほど土手の上を走る」と続く。
「犬貸し屋」?
さらにもう少し読むと、こう続く。
「・・・そのように用もないのに走ることを昔の人は「ジョギング」と呼んでいたが、外来語が消えていく中でいつからか、「駆け落ち」と呼ばれるようになってきた。「駆ければ血圧が落ちる」という意味で初めは冗談で使われていた流行言葉がやがて定着したのだ。無名の世代は「駆け落ち」と恋愛の間に何か繋がりがあると思ってみたこともない。」と続く。
この段階で、この話がいったいどういう方向に進むのか全く想像もつかなかったが、なんだかとてつもなく面白いような(わっはっはではない)気がした。
・・・で、読み終えて、何とも言えず面白かった。
面白いというか、実は、怖いのです。
表題作以外にあと3つか4つぐらいあったと思う(忘れかけています)
で、私としては、最後の一つがまたまたよかったです。
というか、これもやっぱり怖いのです。
これは戯曲なのか、いろんな動物が出てきまして、人間だけが絶滅していて、動物たちがそのことも含めてあれこれ話をしているのです。
ほら、怖いでしょう。
小説の書き出しの言葉は「無名は」である。
無名は「むめい」と読む。
「無名は」って何?
このあと、こう続く。
「青い絹の寝間着を着たまま、畳の上にぺったりと尻をつけてすわっていた」
「無名」って名前なのか。
しばらく読み進めると、「義郎(よしろう)は毎朝、土手の手前の十字路にある「犬貸し屋」で犬を一匹借りて、その犬と並んで三十分ほど土手の上を走る」と続く。
「犬貸し屋」?
さらにもう少し読むと、こう続く。
「・・・そのように用もないのに走ることを昔の人は「ジョギング」と呼んでいたが、外来語が消えていく中でいつからか、「駆け落ち」と呼ばれるようになってきた。「駆ければ血圧が落ちる」という意味で初めは冗談で使われていた流行言葉がやがて定着したのだ。無名の世代は「駆け落ち」と恋愛の間に何か繋がりがあると思ってみたこともない。」と続く。
この段階で、この話がいったいどういう方向に進むのか全く想像もつかなかったが、なんだかとてつもなく面白いような(わっはっはではない)気がした。
・・・で、読み終えて、何とも言えず面白かった。
面白いというか、実は、怖いのです。
表題作以外にあと3つか4つぐらいあったと思う(忘れかけています)
で、私としては、最後の一つがまたまたよかったです。
というか、これもやっぱり怖いのです。
これは戯曲なのか、いろんな動物が出てきまして、人間だけが絶滅していて、動物たちがそのことも含めてあれこれ話をしているのです。
ほら、怖いでしょう。
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