沼田まほかる 「猫鳴り」
まほかるさんの2冊目。
猫鳴りというのは、ごろごろごろというあの声。
3部構成です。
やっと身ごもった子どもを流産、そんな女がある時、捨て猫と出会う。
捨てても捨てても戻ってくる仔猫。
結構つらいものがあって、途中でやめようかと思った第1部。
第2部は、絶望を抱えた少年の話で、その心の闇が結構リアルだった。
第1部で出た猫が少しだけ出てくるけれど、もひとつ意味がわからなかった。
これもまたへんな話だったので途中でやめようと思いながら、何とか読み終えて次へ。
第3部は、第1部のずっと後の話で、女は病死しているが、男がまだ生きており、猫もまた同じくらい年取っている。
この第3部は、猫が死んでいくまでの話だ。
ものすごく詳しく書かれてあって、猫の死を受け入れるまでの男の気持ちが心の奥底までしみこんできた。
動物との別れのあった人にはかなり辛いかもしれない。
第3部がよかった。
恒川光太郎 「夜市」
第12回ホラー大賞作品。
表題作の他にもう一編「風の古道」という作品があって、両方ともよかった。
ホラーというよりは幻想的な作品で、続けて読んでしまったので、読み終えてから、どっちがどっちの話だったかちょっと混乱したけれど、また別の作品も読んでみたいと思った。
何か買わなければ絶対に出られないという、妖怪たちがやっている、なんでもある夜市。
何かのはずみでそこに迷い込んでしまった幼い兄弟。
そこで兄はあるものを買うのだ、自分の弟と引き換えに。
「風の古道」もまた、日常のすぐそばにある異空間の世界での話で、そこに紛れてしまったのはやはり少年だった。
少年はそこで、その古道で生まれたために日常世界に入れなくなった青年レンと知り合い、数日を共に過ごす。
その少年と一緒に入ったために命をおとすことになった友達を運びながら。
何が解決するわけでもない話だったけれど、とても印象的な作品だった。
まほかるさんの2冊目。
猫鳴りというのは、ごろごろごろというあの声。
3部構成です。
やっと身ごもった子どもを流産、そんな女がある時、捨て猫と出会う。
捨てても捨てても戻ってくる仔猫。
結構つらいものがあって、途中でやめようかと思った第1部。
第2部は、絶望を抱えた少年の話で、その心の闇が結構リアルだった。
第1部で出た猫が少しだけ出てくるけれど、もひとつ意味がわからなかった。
これもまたへんな話だったので途中でやめようと思いながら、何とか読み終えて次へ。
第3部は、第1部のずっと後の話で、女は病死しているが、男がまだ生きており、猫もまた同じくらい年取っている。
この第3部は、猫が死んでいくまでの話だ。
ものすごく詳しく書かれてあって、猫の死を受け入れるまでの男の気持ちが心の奥底までしみこんできた。
動物との別れのあった人にはかなり辛いかもしれない。
第3部がよかった。
恒川光太郎 「夜市」
第12回ホラー大賞作品。
表題作の他にもう一編「風の古道」という作品があって、両方ともよかった。
ホラーというよりは幻想的な作品で、続けて読んでしまったので、読み終えてから、どっちがどっちの話だったかちょっと混乱したけれど、また別の作品も読んでみたいと思った。
何か買わなければ絶対に出られないという、妖怪たちがやっている、なんでもある夜市。
何かのはずみでそこに迷い込んでしまった幼い兄弟。
そこで兄はあるものを買うのだ、自分の弟と引き換えに。
「風の古道」もまた、日常のすぐそばにある異空間の世界での話で、そこに紛れてしまったのはやはり少年だった。
少年はそこで、その古道で生まれたために日常世界に入れなくなった青年レンと知り合い、数日を共に過ごす。
その少年と一緒に入ったために命をおとすことになった友達を運びながら。
何が解決するわけでもない話だったけれど、とても印象的な作品だった。
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