池澤 夏樹 「アトミック・ボックス」
『「逃げようと美汐は思った」、ここから高松にある国立大の社会学講師・宮本美汐の逃走行は始まった。彼女には父親殺しの嫌疑がかけられている。全国に指名手配され、公共交通機関はすべて使えない。狭い日本、容疑者が逃げ回るには圧倒的に不利だ。しかし、彼女は持ち前の勇気と知性と美貌(?)とで、瀬戸内の島々と、洋上遙(はる)かに東京まで、友人たち、知人たちの助けを借りて、逃げおおせることに成功したのだ。。。』
面白かったです。
どうやって逃げる?んだろうと、スリル満点で、ドキドキしながら読みました。
美汐がとても魅力的。
逃げるシーンがとても長いんですが、そこがよくって一気に読めます。
ラストで明らかになった”隠されていた事実”には、ビックリどころじゃありませんでした。
ほんとに有り得たんではないかと思える内容で、怖さと面白さが一気に加速しました。
でも、さらにその後で繰り広げられる美汐と大手のやりとりというか、一種の戦い、この部分も読み応えがあり、とても考えさせられます。
直後の大手の死についての微かな疑問にも頷けました。
美汐の父が東京での仕事をやめて故郷に帰ってきてから友人と交わす会話、美汐と友達との会話、警察に応える新聞記者の竹西の受け答えとか彼の読んでいた本の題名など(←この題名をわざわざ書いているのだから余計に面白かった)、こういった部分で個人的に私の笑いのツボにハマり、読んでよかったなーと。
今年最後の本になりますが、これは、来年の1冊目にカウントしようと思います。
皆様、よいお年をお迎えください。
『「逃げようと美汐は思った」、ここから高松にある国立大の社会学講師・宮本美汐の逃走行は始まった。彼女には父親殺しの嫌疑がかけられている。全国に指名手配され、公共交通機関はすべて使えない。狭い日本、容疑者が逃げ回るには圧倒的に不利だ。しかし、彼女は持ち前の勇気と知性と美貌(?)とで、瀬戸内の島々と、洋上遙(はる)かに東京まで、友人たち、知人たちの助けを借りて、逃げおおせることに成功したのだ。。。』
面白かったです。
どうやって逃げる?んだろうと、スリル満点で、ドキドキしながら読みました。
美汐がとても魅力的。
逃げるシーンがとても長いんですが、そこがよくって一気に読めます。
ラストで明らかになった”隠されていた事実”には、ビックリどころじゃありませんでした。
ほんとに有り得たんではないかと思える内容で、怖さと面白さが一気に加速しました。
でも、さらにその後で繰り広げられる美汐と大手のやりとりというか、一種の戦い、この部分も読み応えがあり、とても考えさせられます。
直後の大手の死についての微かな疑問にも頷けました。
美汐の父が東京での仕事をやめて故郷に帰ってきてから友人と交わす会話、美汐と友達との会話、警察に応える新聞記者の竹西の受け答えとか彼の読んでいた本の題名など(←この題名をわざわざ書いているのだから余計に面白かった)、こういった部分で個人的に私の笑いのツボにハマり、読んでよかったなーと。
今年最後の本になりますが、これは、来年の1冊目にカウントしようと思います。
皆様、よいお年をお迎えください。
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