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平野 啓一郎 「ある男」

「幼い次男を病気でなくし、夫と別れた里枝が、実家の宮崎で出会った大祐と再婚。しかし、不慮の事故で大祐は死んでしまい、ほんの数年で再び悲しみの中に放り込まれる。しかもその夫は、それまで彼自身が名乗っていた「谷口大祐」とは全くの別人だということがわかり・・・」

読み終えて、表紙絵をまじまじと見た。
過去を捨てずには生きられない現実。
他人の過去を自分のものとし、それを人に語る。
相手から帰ってくる言葉は、自分の中の他人へのものだ。
それでも、愛に辿り着くことができ、その方が幸せなのだとしたら。
血のつながっていない、里枝の長男にも心から慕われた。
他人の名前であり、他人の過去であっても、今、一刻一刻は自分なのだ。
深く考えさせられた作品だった。

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