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小川 哲 「嘘と正典」

直木賞候補作で、検索したら誰も予約してなかったのですぐに借りておき、年末から少しずつ読みました。
短編集でした。
どの作品も、何とも言えない面白さがありましたが、「時間」がいっぱい出てきて、たまにこんがらがりました。
一番初めの話は、馬が出てくる「ひとすじの光」というタイトルで、やけに馬の話が詳しく出てくる。
馬のことは全然詳しくないので、スペシャルウィークとか言われてもわからないのですが、それを知らなくても、何とも言えない味わいに辿り着きました。
「ムジカ・ムンダーナ」の、取引を音楽でするというその設定、「最後の不良」では、流行そのものがなくなった世界という設定、こういう設定そのものが抜群に面白い。
最後の「嘘と正典」では、スパイ合戦でKGBとかCIAとか、この人は誰だったっけ?と何度も情けない思いをしたし、「正典って何よ」「アンカーって何よ」「守護者って何よ」の連続で、「共産党宣言」とか「万有引力」とか「ディケンズ」とか、なんかめちゃ難しそうな話に思うし、実験がどうの、分子がどうのなんて辺りはほとんどわからないのでサクッと読み進めましたが、共産主義をなかったことにする」ために諜報員を使うという設定、面白くないわけがない。
印象に残る一冊でした。

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