乾 くるみ 「イニシエーション・ラブ」
コロナの影響で図書館も閉館になるというので、慌てて借りてきた中の一冊。
「甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説ーと思いきや、最後から二行目(絶対先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。『必ず二回読みたくなる』と絶賛された傑作ミステリー」という文言に惹かれて借りてきました。
とても正直で素直な恋愛小説はちっとも面白くなく、いつまで続くねん、と思いながら読み進めました。
ただ、時代が80年代後半の設定だったので、それに絡んでくる部分には懐かしさがありました。
でも、いい加減、嫌になってくる。
最後まで読んだ時、あれ、ここはもう解説ではないか?と気づき、絶対に先に読まないで!と書かれていた最後から二行目はどこ?と読み返して、ああ、ここか、確かにここは???だったなという思いがじわじわと。
というか、このラストで普通何か考えないか?>自分、あれ?と思っただけで何も考えようとしないその態度って最低じゃね?>自分、と、ちょっと情けなかったです。
それから検索してみてびっくりしたのなんのって。
えええ!そういうことだったの!!でした。
確かに、もう一回読みたくなりました。ハハハ
振り返ると、変な違和感は何回かあったのです。
おかしなあ、あれ?何か読み落としてたかなあ、みたいな気もしていたのですが、如何せん、いつまで続くんだ!という気持ちでダラダラ筋を追うだけの読み方をしていたのが悪かったのだと思います。
で、一番の感想はというと、「読むからには、いつまで続くんだ!という気持ちでダラダラ筋を追うだけの読み方はしない方がいい、とは思うけれど、またいつか同じ失敗を繰り返してしまうかも」でした。
コロナの影響で図書館も閉館になるというので、慌てて借りてきた中の一冊。
「甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説ーと思いきや、最後から二行目(絶対先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。『必ず二回読みたくなる』と絶賛された傑作ミステリー」という文言に惹かれて借りてきました。
とても正直で素直な恋愛小説はちっとも面白くなく、いつまで続くねん、と思いながら読み進めました。
ただ、時代が80年代後半の設定だったので、それに絡んでくる部分には懐かしさがありました。
でも、いい加減、嫌になってくる。
最後まで読んだ時、あれ、ここはもう解説ではないか?と気づき、絶対に先に読まないで!と書かれていた最後から二行目はどこ?と読み返して、ああ、ここか、確かにここは???だったなという思いがじわじわと。
というか、このラストで普通何か考えないか?>自分、あれ?と思っただけで何も考えようとしないその態度って最低じゃね?>自分、と、ちょっと情けなかったです。
それから検索してみてびっくりしたのなんのって。
えええ!そういうことだったの!!でした。
確かに、もう一回読みたくなりました。ハハハ
振り返ると、変な違和感は何回かあったのです。
おかしなあ、あれ?何か読み落としてたかなあ、みたいな気もしていたのですが、如何せん、いつまで続くんだ!という気持ちでダラダラ筋を追うだけの読み方をしていたのが悪かったのだと思います。
で、一番の感想はというと、「読むからには、いつまで続くんだ!という気持ちでダラダラ筋を追うだけの読み方はしない方がいい、とは思うけれど、またいつか同じ失敗を繰り返してしまうかも」でした。
吉田 修一 「続 横道世之介」
「・・・・やっぱり血ってあんのかもね。この子の父親が食い意地張ってたのよ」
「そうなんだ。どんな人?」
「どんなって・・・・・・良く言って、クズ」
「悪く言えば?」
「死ね」
顔は笑っているが、目が笑っていないところを見ると、この話には深入りしない方が良いらしい。
という桜子のキャラも何とも言えない作品。
例えば、
「あっ、亮太、危ないから近づいちゃダメだぞ」
駆け寄ってきた亮太を抱き上げた隼人が、
「・・・・いいか、気をつけろよ。この白い煙を浴びたら、野良犬になっちゃうからな。ほら、世之介はもう煙を浴びたから、野良犬になっちゃってるよ」
と、また訳の分からない遊びを始める。
ただ、世之介もこの手の遊びが嫌いではないので、
「ウー、わん!わんわん!」
と、早速迫真の演技で二人を追いかけ回す。
さすがに亮太も最初は笑っていたが、世之介はいつまでも芝居をやめないし、隼人の演技もまた一切手を抜かないので、次第に本気で怖がってくる。
「やめてやめてやめて!どうやったら戻るの?ねぇ!どうやったら戻るの?」
隼人の腕の中で焦る亮太に、
「世之介の好きなものをあげれば、元に戻るかもしれない」と隼人。
「分かんない!分かんない!分かんない!」
「ちゃんと考えろ!考えないと、噛み殺されるぞ!」
「分かんない分かんない。・・・・あ、じゃ、お母さん!」
「ウ~~~~~~~ガウガウガウ!」
亮太の答えに、更に世之介が獰猛になり、
「ダメだ!もっと怒ったぞ」
と隼人が煽る。
「あ、プリン!牛乳プリン!」
「ウ~~~~~~~ガウガウガウ!」
「ダメだ。もっと違うもの!」
「じゃ、じゃあ、プチプチ!」
亮太の答えに、一瞬、世之介は首を傾げるが、
「ほら、こうやってプチプチするやつ!」
との説明に、ああ、梱包用の気泡緩衝材かと気づき、
「ウ~~~、ん?」
と一度迷い、
「ぐー、ぐるぐるぐる」と、その怒りを収めた。
というシーン。
例えば、
「おまえ、正月どうすんだよ?九州の実家に帰んのか?」
と隼人が聞いてくる。
「いやー、たぶん帰んないっすね」
「サクたちとどっか行くのか?」
「いや、別に予定ないです。隼人さんは?」
「俺は普通に寝正月」
「じゃ、俺もかな。・・・・・あ、ってことは、もう三年も正月に実家に帰らないことになるんだなー」
「それまでは帰ってたんだろ?」
「はい。学生んときは毎年。でももう、こっちの正月に慣れちゃったしな」
こっちの正月といえば聞こえはいいが、要は大晦日からコモロンと近所の居酒屋で飲み、年が明ければ、そのままのノリで近所の神社に初詣するだけである。
「世之介って、今、幾つだっけ?」
「先々月、二十五になりました」
「二十五か。ってことは、平均年齢まで生きるとしても、あと五十回しか正月ねえじゃん」
「五十回・・・・・。多くないっすか?」
「そうか?でもまあ、その辺は人生観の違いなんだな」
「というか、自分の正月をそんな風に数えられたの初めてですよ」
「普通数えるだろ?今月、休みあと何回かなーとか」
「あ、それは数えますけど」
「だったら、正月も数えろよ」
「いや、正月と今月の休みは、ちょっと違うじゃないですか」
「なんで?」
「だって、今月の休みを数えるのは、なんかこう希望に満ちてるけど、これから先の正月を数えるのって、自分の寿命を数えるみたいじゃないですか?」
「まあ、そう言われたらそうだな」
というシーン。
また、何回か描かれる、世之介と桜子のスーパーでの買い物のシーン。
そういう、何でもないシーンが、ものすごく印象に残る。
やっと読む機会に恵まれた一冊でした。
「・・・・やっぱり血ってあんのかもね。この子の父親が食い意地張ってたのよ」
「そうなんだ。どんな人?」
「どんなって・・・・・・良く言って、クズ」
「悪く言えば?」
「死ね」
顔は笑っているが、目が笑っていないところを見ると、この話には深入りしない方が良いらしい。
という桜子のキャラも何とも言えない作品。
例えば、
「あっ、亮太、危ないから近づいちゃダメだぞ」
駆け寄ってきた亮太を抱き上げた隼人が、
「・・・・いいか、気をつけろよ。この白い煙を浴びたら、野良犬になっちゃうからな。ほら、世之介はもう煙を浴びたから、野良犬になっちゃってるよ」
と、また訳の分からない遊びを始める。
ただ、世之介もこの手の遊びが嫌いではないので、
「ウー、わん!わんわん!」
と、早速迫真の演技で二人を追いかけ回す。
さすがに亮太も最初は笑っていたが、世之介はいつまでも芝居をやめないし、隼人の演技もまた一切手を抜かないので、次第に本気で怖がってくる。
「やめてやめてやめて!どうやったら戻るの?ねぇ!どうやったら戻るの?」
隼人の腕の中で焦る亮太に、
「世之介の好きなものをあげれば、元に戻るかもしれない」と隼人。
「分かんない!分かんない!分かんない!」
「ちゃんと考えろ!考えないと、噛み殺されるぞ!」
「分かんない分かんない。・・・・あ、じゃ、お母さん!」
「ウ~~~~~~~ガウガウガウ!」
亮太の答えに、更に世之介が獰猛になり、
「ダメだ!もっと怒ったぞ」
と隼人が煽る。
「あ、プリン!牛乳プリン!」
「ウ~~~~~~~ガウガウガウ!」
「ダメだ。もっと違うもの!」
「じゃ、じゃあ、プチプチ!」
亮太の答えに、一瞬、世之介は首を傾げるが、
「ほら、こうやってプチプチするやつ!」
との説明に、ああ、梱包用の気泡緩衝材かと気づき、
「ウ~~~、ん?」
と一度迷い、
「ぐー、ぐるぐるぐる」と、その怒りを収めた。
というシーン。
例えば、
「おまえ、正月どうすんだよ?九州の実家に帰んのか?」
と隼人が聞いてくる。
「いやー、たぶん帰んないっすね」
「サクたちとどっか行くのか?」
「いや、別に予定ないです。隼人さんは?」
「俺は普通に寝正月」
「じゃ、俺もかな。・・・・・あ、ってことは、もう三年も正月に実家に帰らないことになるんだなー」
「それまでは帰ってたんだろ?」
「はい。学生んときは毎年。でももう、こっちの正月に慣れちゃったしな」
こっちの正月といえば聞こえはいいが、要は大晦日からコモロンと近所の居酒屋で飲み、年が明ければ、そのままのノリで近所の神社に初詣するだけである。
「世之介って、今、幾つだっけ?」
「先々月、二十五になりました」
「二十五か。ってことは、平均年齢まで生きるとしても、あと五十回しか正月ねえじゃん」
「五十回・・・・・。多くないっすか?」
「そうか?でもまあ、その辺は人生観の違いなんだな」
「というか、自分の正月をそんな風に数えられたの初めてですよ」
「普通数えるだろ?今月、休みあと何回かなーとか」
「あ、それは数えますけど」
「だったら、正月も数えろよ」
「いや、正月と今月の休みは、ちょっと違うじゃないですか」
「なんで?」
「だって、今月の休みを数えるのは、なんかこう希望に満ちてるけど、これから先の正月を数えるのって、自分の寿命を数えるみたいじゃないですか?」
「まあ、そう言われたらそうだな」
というシーン。
また、何回か描かれる、世之介と桜子のスーパーでの買い物のシーン。
そういう、何でもないシーンが、ものすごく印象に残る。
やっと読む機会に恵まれた一冊でした。
「法律で、商品に含まれるアルコール分が1%未満の場合は、「酒類」ではなく、「清涼飲料水」に区分されると決められています。弊社の「甘酒」は全て1%未満であり、「清涼飲料水」となります。」ということで、これは清涼飲料水らしい。
アルコールダメな私も飲んだことがあるけれど、甘くておいしい飲み物だった。
ある日、姉様がこれを飲んでいた。(以前から時々飲んでいる)
私はちょっと気になった。
確かに1%未満なんだけれど、私としては「酒」の文字がちょっと気になったのだ。
(経営陣が)それ飲みながら電卓叩くか?せめて飲むのを昼休みにすればいいのに、くらいの気持ちになった。
ネットで検索してみたら、
<今回の投稿では全体として「問題ない」と考える人が多かったが、「gooランキング」が集計した「女子が職場で毎日飲んでいると引く飲物」では、甘酒が5559票で1位だった(投票は2011年10月21日~11月3日まで、NTTドコモ『みんなの声』で実施。結果は11年11月4日発表)>
さらに、
<ノンアルコールだとしても「職場で毎日飲む物としては《甘酒》は周りの目が気になる飲み物」だとして、「どんなに好きでも、体に良くても、デスクで毎日飲むのは控えた方が良さそうです」と書かれている。 社内の自販機で売られているような職場なら「飲んじゃダメ」と考える人も少なそうだが、そうでなければ......。古来「李下に冠をたださず」と申しますから、くれぐれもお気をつけて>
ちなみに、先日一緒に梅を見に行った人に話してみたら、即「家で飲め」だった。
スーパーのレジで並んでいたら、前にいた男性が「このクーポン使えますか」と聞いているのが聞こえた。
きっとスーパーライフのアプリでもらえるクーポンのことだ。
ライフアプリでは、毎月500円以上で使える50円引きクーポンが毎月1回もらえるが、今月の分はとっくに使っていた。
「今日限定って書いてあるからこちらを使えばいいと思います」とレジの人と話しているのを見て、何かあるのかなと気になって、慌ててスマホを取り出して調べてみたら、本日限定の200円引きクーポンがあるではないか。
思わず「ラッキー」と声に出してしまい、レジでしっかり使わせてもらった。
荷物を詰める時に、さっきの男性がまだ居るのが見えたので、そこまで行き、「さっきはありがとうございました!」と言ったら、「200円、大っきいですよね!」「はい、大っきいです!気が付いてなかったので、ほんと助かりました!」「いえいえ。じゃ、お先に」ってな会話。
レジではあまりわからなかったのだけれど、話しかけた時にお顔を見たらすっごく感じのいい人だったので、200円以上に楽しいひとときを過ごすことができました。
きっとスーパーライフのアプリでもらえるクーポンのことだ。
ライフアプリでは、毎月500円以上で使える50円引きクーポンが毎月1回もらえるが、今月の分はとっくに使っていた。
「今日限定って書いてあるからこちらを使えばいいと思います」とレジの人と話しているのを見て、何かあるのかなと気になって、慌ててスマホを取り出して調べてみたら、本日限定の200円引きクーポンがあるではないか。
思わず「ラッキー」と声に出してしまい、レジでしっかり使わせてもらった。
荷物を詰める時に、さっきの男性がまだ居るのが見えたので、そこまで行き、「さっきはありがとうございました!」と言ったら、「200円、大っきいですよね!」「はい、大っきいです!気が付いてなかったので、ほんと助かりました!」「いえいえ。じゃ、お先に」ってな会話。
レジではあまりわからなかったのだけれど、話しかけた時にお顔を見たらすっごく感じのいい人だったので、200円以上に楽しいひとときを過ごすことができました。
横山 秀夫 「影踏み」
双子のお話でした。
と言っても、弟はもう死んでいます。
主人公の真壁修一はノビ師(泥棒)で、両親と共に火事で死んだ双子の弟と「喋り」ながら、引っ掛かりを覚えた事に首を突っ込んでは「解決」していきます。
事件は一つで終わるのではなく、いくつかあるのですが、どの話も丁寧に描かれていて、ちょっと心あたたまる話もありました。
家の中に忍び込むシーン、そんなにうまくいくんかいな?と緊張感も味わいました。
ラストでは、弟から真実を知らされ、真壁の心の奥にずっとあった本当の気持ちが明らかになり、切なくなります。
ノビ師というのは、深夜に寝静まった民家に侵入して盗みを働く泥棒のことだそうですが、作品中には他の専門?業界?用語もたくさん出てきて、興味深かったです。
双子のお話でした。
と言っても、弟はもう死んでいます。
主人公の真壁修一はノビ師(泥棒)で、両親と共に火事で死んだ双子の弟と「喋り」ながら、引っ掛かりを覚えた事に首を突っ込んでは「解決」していきます。
事件は一つで終わるのではなく、いくつかあるのですが、どの話も丁寧に描かれていて、ちょっと心あたたまる話もありました。
家の中に忍び込むシーン、そんなにうまくいくんかいな?と緊張感も味わいました。
ラストでは、弟から真実を知らされ、真壁の心の奥にずっとあった本当の気持ちが明らかになり、切なくなります。
ノビ師というのは、深夜に寝静まった民家に侵入して盗みを働く泥棒のことだそうですが、作品中には他の専門?業界?用語もたくさん出てきて、興味深かったです。
