伊坂 幸太郎 「SOSの猿」
何年か前に長男から「面白くないから」という理由でもらった文庫本。
その頃から、読む本が何もない時に限ってちょびちょび読み進め、先日めでたく読破しました。
2年ぐらいはかかっているかも。
伊坂ファンの間でも結構不人気のようですが、私には面白くないという感じではありませんでした。
ただ、変な話やなあ、どう繋がるのかなあ、ふむふむ、という思いはずっとあり、それはそれで面白くて印象に残りました。
「息子のために、わたしの人生が終わっちゃうのはまずいんじゃないか。」というひきこもりの息子のお母さんの行きついた考え方がちょっと楽しかったかも。
青木 俊 「潔白」
「真実は、ただひとつ。 偽造、隠蔽、証拠の廃棄…… こんな非道が国家のやり口か!? 司法権力に、個人は抗えるかーー骨太ミステリ小説。 札幌地検に激震が走った。30年前に小樽で発生した母娘 惨殺事件に前代未聞の再審請求審が起こされたのである。 被告の死刑はすでに執行済みだ。もし冤罪なら、国家は無 実の人間を殺めたことになってしまう。」
冤罪死刑を認めさせないための検察側の汚さがもの凄かったです。
ありえへん、なんてもんではありませんでした。
「何といっても、検察庁はこの国の法治の要だ。」
これはまあわかる。
でも、「冤罪死刑を認めることは、検察を貶め、法治の危機を招来する。自分も検察の一員なのだ。その権威と権限は、何を置いても守り抜かねばならない」この感覚はものすごく怖い。
テレビドラマでもよくこんなことは描かれているけれど、ほんとに怖い小説でした。
何年か前に長男から「面白くないから」という理由でもらった文庫本。
その頃から、読む本が何もない時に限ってちょびちょび読み進め、先日めでたく読破しました。
2年ぐらいはかかっているかも。
伊坂ファンの間でも結構不人気のようですが、私には面白くないという感じではありませんでした。
ただ、変な話やなあ、どう繋がるのかなあ、ふむふむ、という思いはずっとあり、それはそれで面白くて印象に残りました。
「息子のために、わたしの人生が終わっちゃうのはまずいんじゃないか。」というひきこもりの息子のお母さんの行きついた考え方がちょっと楽しかったかも。
青木 俊 「潔白」
「真実は、ただひとつ。 偽造、隠蔽、証拠の廃棄…… こんな非道が国家のやり口か!? 司法権力に、個人は抗えるかーー骨太ミステリ小説。 札幌地検に激震が走った。30年前に小樽で発生した母娘 惨殺事件に前代未聞の再審請求審が起こされたのである。 被告の死刑はすでに執行済みだ。もし冤罪なら、国家は無 実の人間を殺めたことになってしまう。」
冤罪死刑を認めさせないための検察側の汚さがもの凄かったです。
ありえへん、なんてもんではありませんでした。
「何といっても、検察庁はこの国の法治の要だ。」
これはまあわかる。
でも、「冤罪死刑を認めることは、検察を貶め、法治の危機を招来する。自分も検察の一員なのだ。その権威と権限は、何を置いても守り抜かねばならない」この感覚はものすごく怖い。
テレビドラマでもよくこんなことは描かれているけれど、ほんとに怖い小説でした。
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タイトルがせこいですよね、「読書193・194」だなんて。
伊坂 幸太郎 「AXアックス」
「累計220万部を突破する、伊坂幸太郎屈指の人気シリーズ。「蟬」「蜜柑」「檸檬」「槿」「天道虫」「スズメバチ」「兜」など、個性的な殺し屋たちが登場。日常の裏側で、組織や殺し屋たちが交錯する。『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX』の3作がシリーズ作品。各作品は関連するものの続編ではなく、独立した作品となっている。」
「最強の殺し屋はーーー恐妻家」
くすくす笑いながら読んでいけます。
ギャップがとてもいいのです。
でも、ある部分にくると、ピタッと笑えなくなります。
この作品を読んでいて、伊坂さんって右を見たら必ず左も見て、上を見たら必ず下も見る人だなあとわけのわからない思いを持ちました。
村上 春樹 「騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編」
第2部がこんなにはやく回ってくると思いませんでした。
第1部の順番が回ってくるのにものすごく待っていて、借りた段階で第2部を予約したから同じくらい待たなくてはいけないと思っていたのに。
ということは、第1部だけ読んで第2部はやめたという人がたくさんいたのでしょうか。
読み終えて何かはっきりしたのかというとそうでもなく、なのに、ちょっとだけすっきりしたようなしないような。
この後どうなるのか、それが気になる。
微妙に怖さが残っていて。
伊坂 幸太郎 「AXアックス」
「累計220万部を突破する、伊坂幸太郎屈指の人気シリーズ。「蟬」「蜜柑」「檸檬」「槿」「天道虫」「スズメバチ」「兜」など、個性的な殺し屋たちが登場。日常の裏側で、組織や殺し屋たちが交錯する。『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX』の3作がシリーズ作品。各作品は関連するものの続編ではなく、独立した作品となっている。」
「最強の殺し屋はーーー恐妻家」
くすくす笑いながら読んでいけます。
ギャップがとてもいいのです。
でも、ある部分にくると、ピタッと笑えなくなります。
この作品を読んでいて、伊坂さんって右を見たら必ず左も見て、上を見たら必ず下も見る人だなあとわけのわからない思いを持ちました。
村上 春樹 「騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編」
第2部がこんなにはやく回ってくると思いませんでした。
第1部の順番が回ってくるのにものすごく待っていて、借りた段階で第2部を予約したから同じくらい待たなくてはいけないと思っていたのに。
ということは、第1部だけ読んで第2部はやめたという人がたくさんいたのでしょうか。
読み終えて何かはっきりしたのかというとそうでもなく、なのに、ちょっとだけすっきりしたようなしないような。
この後どうなるのか、それが気になる。
微妙に怖さが残っていて。
一級土木の免許の更新で、難波まで講習を受けに行ってきました。
もう5年もたったのです。
早いなあ。
朝の9時から4時ごろまでずっとビデオ講習で、その後に30分程度の試験がありました。
試験と言っても、テキストを見ながらでいいのです。
30分で20問ありました。
楽勝は楽勝でしたが、問題文と同じ文章をテキストから探すのに、初めの方でわりと手間取ってしまい、意外に時間がかかってしまいました。
15分ぐらいたったところで前の人が帰り、え!私はまだ半分なのに、と思うとますます焦ってしまって、久々にドキドキ感を味わいました。
それにしても、ビデオでは、ずーっとテキストに書いてあるのを読みあげているだけなので、めちゃ退屈でしんどかったです。
昼一番の内容なんて、ほとんど寝てて聞いていませんでした。
講習を任されている機関って、これでいいお金儲けになるんでしょうね。
村上 春樹 「騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編」
久しぶりに読む村上春樹作品。
元々あまり読んでいなくて、前に読んだのは「1Q84」なのかどうか、と言うかそれ、本当に読んだのかどうかもはっきりしない。
「大公トリオ」が何回も出てくるのは何だったかと調べたら「海辺のカフカ」ということで、それは間違いなく読んだ記憶がある。
なんてったって、「大公トリオ」買って聞きましたもんね。
何回か聞きましたが、その音楽の良さに、もひとつ到達できませんでした。
ほんでもって、そのCD、今はどこにあるのかわからないです。
この「騎士団長殺し」ではオペラの「ドン・ジョヴァンニ」が何回も出てきますが、オペラは見ないと思います。
台風の影響で雨が多かったため、2週間たっぷり手元においていましたが、わりとさくさく読めます。
わけのわからない穴があって、イデアがどうのこうのと、ある意味わけのわからない話が続きますが、嫌いではありません。
======================
今年もまた、とっても眠い状態が続いていて、ここ最近は、テレビを見ていて寝る、湯船につかっていて寝る、本を読んでいて寝る、眠くて二胡の練習をやめる、みたいな状態が続いています。
今日は、2か月ほどぐずぐず様子を見ていたけれど、もうちゃんとしておこうと思ってやっと皮膚科に行きました。
二胡のケースを買いかえようとあれこれネットで探しもしました。
メインで使っていたPCがとうとうダメになりかけで、動きのめちゃ遅い古いPCで何とかブログ更新、新しいPCをどうするかで迷っております。
で、明日明後日は、また台風のようで。
いやじゃ、いやじゃ。
久しぶりに読む村上春樹作品。
元々あまり読んでいなくて、前に読んだのは「1Q84」なのかどうか、と言うかそれ、本当に読んだのかどうかもはっきりしない。
「大公トリオ」が何回も出てくるのは何だったかと調べたら「海辺のカフカ」ということで、それは間違いなく読んだ記憶がある。
なんてったって、「大公トリオ」買って聞きましたもんね。
何回か聞きましたが、その音楽の良さに、もひとつ到達できませんでした。
ほんでもって、そのCD、今はどこにあるのかわからないです。
この「騎士団長殺し」ではオペラの「ドン・ジョヴァンニ」が何回も出てきますが、オペラは見ないと思います。
台風の影響で雨が多かったため、2週間たっぷり手元においていましたが、わりとさくさく読めます。
わけのわからない穴があって、イデアがどうのこうのと、ある意味わけのわからない話が続きますが、嫌いではありません。
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今年もまた、とっても眠い状態が続いていて、ここ最近は、テレビを見ていて寝る、湯船につかっていて寝る、本を読んでいて寝る、眠くて二胡の練習をやめる、みたいな状態が続いています。
今日は、2か月ほどぐずぐず様子を見ていたけれど、もうちゃんとしておこうと思ってやっと皮膚科に行きました。
二胡のケースを買いかえようとあれこれネットで探しもしました。
メインで使っていたPCがとうとうダメになりかけで、動きのめちゃ遅い古いPCで何とかブログ更新、新しいPCをどうするかで迷っております。
で、明日明後日は、また台風のようで。
いやじゃ、いやじゃ。
中山 七里 「さよならドビュッシー」
「祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。」
ラストのどんでん返しには驚きました。
でも、なぜかちょっと既視感があって、ラスト以外にも、所々でちょっとした既視感があって、前にも読んだのかなとか、ドラマでも見たのかなあとも思いましたが、思い出せませんでした。
コンクールでの演奏について書いてある部分では、音楽の才能のない私にはその表現が正直難しく、ミステリーそこのけでとっても感動的な部分でもあるのだろうけれど、長すぎ~とちょっと疲れました。
それと同じ事かもしれないですが、冒頭の祖父の話とか、岬先生の話とか、わかるんだけれど、正論を語りすぎじゃない?という気がしました。
「祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。」
ラストのどんでん返しには驚きました。
でも、なぜかちょっと既視感があって、ラスト以外にも、所々でちょっとした既視感があって、前にも読んだのかなとか、ドラマでも見たのかなあとも思いましたが、思い出せませんでした。
コンクールでの演奏について書いてある部分では、音楽の才能のない私にはその表現が正直難しく、ミステリーそこのけでとっても感動的な部分でもあるのだろうけれど、長すぎ~とちょっと疲れました。
それと同じ事かもしれないですが、冒頭の祖父の話とか、岬先生の話とか、わかるんだけれど、正論を語りすぎじゃない?という気がしました。
三好 昌子 「縁見屋の娘」
読み終えて、これが第15回「このミステリーがすごい!」の優秀作品だと知りました。
えっ?でした。
ミステリーじゃないだろう。。。
解説に、「・・・それでも優秀賞を獲得できたのはミステリーかどうかなど二の次と思わせてしまうほどの出来が”優秀”だったからにほかならない」とあり、頷きました。
帰燕(きえん)の存在がミステリーと言えばミステリーか、敢えていうならファンタジー、、、と思いましたが、冒頭から面白かったです。
そんな簡単に秘密を教えてしまっていいの?と思ったりもしましたが、どうしようもない深い後悔、母と子というテーマを、怨念というようなキツイものではなく、最後まで読者にやさしい文章で書かれていたなあと思いました。
文庫本で読みましたが、この頃は行間隔が広く、読みやすくて助かります。
読み終えて、これが第15回「このミステリーがすごい!」の優秀作品だと知りました。
えっ?でした。
ミステリーじゃないだろう。。。
解説に、「・・・それでも優秀賞を獲得できたのはミステリーかどうかなど二の次と思わせてしまうほどの出来が”優秀”だったからにほかならない」とあり、頷きました。
帰燕(きえん)の存在がミステリーと言えばミステリーか、敢えていうならファンタジー、、、と思いましたが、冒頭から面白かったです。
そんな簡単に秘密を教えてしまっていいの?と思ったりもしましたが、どうしようもない深い後悔、母と子というテーマを、怨念というようなキツイものではなく、最後まで読者にやさしい文章で書かれていたなあと思いました。
文庫本で読みましたが、この頃は行間隔が広く、読みやすくて助かります。
三浦しをん 「まほろ駅前狂騒曲 」
「まほろ駅前多田便利軒」は読みましたが、「まほろ駅前番外地」は読んだかどうか。
読んだと思うけれど、あんまり覚えていない。
そう思いながら借りてきましたが、多田と行天だけ覚えていれば大丈夫。
面白かったです。
これも映画化されていますが、読み終えて、ものすごく映画向きだなと思いました。
時々、何となく伊坂作品を思い出しました。
ですが、やっぱりこれはしをん作品。
タイミングがすごく面白い。
作中人物と一緒になって笑ったところも。
行天のラストも、そうきたかあ、でした。
映画で亜沙子役は誰がやっているのか調べたら、真木よう子でした。
真木よう子は好きですが、ちょっとイメージが違うかも。。
それはそれ、これはこれ、あー面白かった。
中島 京子 「小さいおうち」
読み始めて、なんか読んだことあるなあと思いました。
何年か前の直木賞作品だそうです。
なんか覚えてる、なんか覚えてると思いながら読み続け、ふんふんそうだった、そうだったと頷きながら読み終えました。
が、ラストは全く覚えていませんでした。
女中さんの話で、戦争の話で、ちょっとしたご家庭の奥様の話でした、って、これじゃ何にもわかりませんね。
戦争と言っても戦争そのものの悲惨さとかを書いたものではなく、普通の人にとってはそういうものやったんだろうなという視点が印象的でした。
で、ラストなんですが、紹介されているほど、私には衝撃的ではなかったんですが、、、、なかなか面白かったです。
読み始めて、なんか読んだことあるなあと思いました。
何年か前の直木賞作品だそうです。
なんか覚えてる、なんか覚えてると思いながら読み続け、ふんふんそうだった、そうだったと頷きながら読み終えました。
が、ラストは全く覚えていませんでした。
女中さんの話で、戦争の話で、ちょっとしたご家庭の奥様の話でした、って、これじゃ何にもわかりませんね。
戦争と言っても戦争そのものの悲惨さとかを書いたものではなく、普通の人にとってはそういうものやったんだろうなという視点が印象的でした。
で、ラストなんですが、紹介されているほど、私には衝撃的ではなかったんですが、、、、なかなか面白かったです。