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なんやかんや
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川口 俊和 「コーヒーが冷めないうちに」

映画にもなっているようですね。
だいぶん前から予約本にしてあった作品をやっと読みました。
4篇あって、どれも泣ける話で、読み始めた時はまだ内容を知らなかったため、車の1か月点検での待ち時間に持っていってホンダで読んでいたのですが、途中でマズイ!と気が付き、泣きそうになるたびにキョロキョロして涙を隠して読みました。
文中に「幸せに生きる才能」という言葉が出てきたんですが、いい言葉だなあ。
過去に戻るための設定がなかなか凝っています。
未来にも行けるということで、なるほど、だから最後の作品がこれなのかと納得します。
辻村深月さんの「ツナグ」という作品があります。
これは映画で見て、もうめちゃくちゃ泣いたんですが、なんとなく作品の雰囲気が似ているなあと思いました。



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伊坂幸太郎 「PK」

話が三つありました。
あっちへいったりこっちへいったりで、いつもの伊坂ワールドです。
三つの話も面白かったのですが、あとがきを読んで、東日本大震災との関連から「仙台ぐらし」というエッセイを是非読んでみたいと思いました。

さて、みんながよくやっている伊坂作品の好きな作品、ちょっと私もやってみました。
と言っても、タイトルだけでは内容がもひとつハッキリ思いだせなかったのが結構あって、それは除外しました。
となると、こうなりました。

・チルドレン
・サブマリン
・陽気なギャングが地球を回す(他ギャングシリーズ)
・ガソリン生活
・死神の精度(浮力よりこっちがよかったような)
・アヒルと鴨のコインロッカー(絶対再読したい)
・マリアビートル
・グラスホッパー
・砂漠



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ぼっちぼちですが、2月からの読書、ちょっとだけ。

三崎亜記 「30センチの冒険」

島本理生 「ファーストラヴ」
青山文平 「励み場」

「30センチの冒険」はファンダジー。
紹介して下さった方も書いておられましたが、冒頭からぐっと引き込まれました。
あっという間に無理なく異世界に放り込まれ、話が進んでいきます。
30センチと言うのは30センチのものさしのことで、何かある度に短くなっていくのも面白く、この先どうなるんだろうという思いがずっと続きます。
わかってはいても、無事に帰れてよかったなーと。

島本理生「ファーストラヴ」は重い作品でした。
この本の帯に「涙を流さずに泣くことの意味を、僕はこれからも考えていくと思う」という、俳優の坂口健太郎の言葉が載っていました。
坂口健太郎、知っていますか?
スズキのラパンのCMで「ラパンに乗って、君の横顔が素敵だって、気が付きました」なんて言って照れている彼、あれが坂口健太郎です。
あのCM、大好き、坂口健太郎、ステキ過ぎ。
扱われているのは虐待です。
殴る蹴るではありませんでしたが、男性にはわかりにくい内容の感覚ではないかと思います。
本来なら娘を庇うはずの立場であろう母親が、検察側の証人に立つし、これだけでも重い。
この事件に関わって行く臨床心理士の真壁由紀、由紀の旦那さんが出来すぎなほどいい人で、家族の形が対比的で印象に残りました。
最後の裁判で色々なことがわかって一気に読み進めたのですが、それまでの話の進め方比べて、ちょっとまとめすぎという気がしました。

青山文平 「励み場」
「名子」という言葉が出てきました。
江戸幕府開闢時に、武家の身分より領地をとって農民になった名主の、昔の家臣が「名子」であるとのこと。
ずっと読み進めていって、主人公の笹森信郎が、調査に向かった先の名主、久松加平と向かい合って話をする場面まで来て、あとちょっとしかないのにこの先どう展開するのか?と思っていたら、そこからがやっぱり青山文平でした。
これと並行して、妻の智恵の思いも描かれています。
特に派手さがあるわけではなく静かな話でしたが、よかったなと思った一冊でした。

最近、小説以外をちょくちょく手にしています。
読んでよかったと思ったのが次の一冊。

金子兜太 「悩むことはない」
朝日俳壇の選者をされていたので、たまにそれを読んでいたくらいでしたが、兜太さんの語りが実に魅力的でした。
時代というものを思い、繋がりというものを思い、心に留めておくことを思い。
素直に、面白かったです。

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ヨシタケシンスケ 「あるかしら書店」

ご紹介いただいた絵本。
結構長いんですが、読み出すと、止まらなくなります。
笑えるところもたくさんありました。
「こんな本あるかしら?」とお客さんに言われたら「ハイ、ございます」と答えて出してきてくれる、楽しい本の数々。
ほんとに、本が好きでたまらない人が書いたお話だな~とわかります。
絵も、細かいところまで描いてあって楽しいです。
 
読んで、とっても愉快な気持ちになれました。

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佐藤 愛子 「九十歳。何がめでたい」

これもまたカウンターの横にあって、つい一緒に借りてしまった本。
女性セブンに連載されたエッセイの数々。
読んでいて楽しいし、文字も大きいので、一気に読めました。
不用品を引き取ってくれるというので来てもらったのに、金製品はないかと何度も言われて不愉快になり、何回目かに来た青年相手に、自宅に残っていた西瓜の残り物を無理やり食べさせた話なんかも大分笑えた。
ワンちゃんが出てくる「グチャグチャ飯」の話には、私も涙ぐみそうになりました。
どの話も勢いがあって面白かったです。


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忘れてしまいそうで、ひとまず記録だけ。

川村 元気 「億男」
木内 一裕 「嘘ですけど、なにか?」
伊坂 幸太郎 「ホワイトラビット」
地曳 いく子 「服を買うなら、捨てなさい」

最後の一冊は、カウンターの横にあって何となく手にとって借りてしまいました。
内容はだいたい予想通りでした。
この本の対象は30代でしたが、結構ためになりました。
<おしゃれな人はワンパターン>
ふむふむ、
<それはその人の「スタイル」ができているということ>
<古い下着を着けている人というのは、外から見ても結構わかるものです>
そうなのか。
などなど。

さて、上の3冊の中では、某ブログで紹介されていた「嘘ですけど、なにか?」が一番面白かったです。
冒頭、めちゃカッコいい素敵な男性が出てきてワクワクしたんですが、物語が進むにつれてその男のアホさがどんどん暴露され、マンガチックで笑えました。
文芸編集者・亜希は、作家の為に平然と嘘をつくんですが、それがまた面白かった。
頭の回転の速い素敵な女性ではないか、うん。
楽しい本でした。

「ホワイトラビット」は、やっぱり伊坂ワールド。
よく考えてあるなあと、いつも思うことをまた思う。


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原田 マハ 「リーチ先生」

いい作品でした。
物語は、大分県の小鹿田で焼き物を学ぶ高市とリーチとの出会いから始まりますが、実は、高市の父は、リーチを師と仰いでずっと尽くしたカメチャンこと、沖亀乃介だったことがわかります。
そこから時を遡り、リーチと亀乃介の出会いから心の繋がりを中心に、色々な仲間達との交流を通し、リーチが陶芸にのめりこんでいく姿が描かれていきます。
窯出しが上手くいかなかったり、いい土となかなか出会えなかったり、だからこそうまく出来上がった時の喜び、決して誰にも似ていない独自性を追い求める姿、何もかもよかったです。
世間的には無名で終わった父の亀乃介、高名になった高市。
高市がイギリスまでリーチを訪ねて行ったラストシーンも印象的でした。

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垣谷 美雨 「あなたの人生、片づけます」

ブログで紹介されていた作品です。
面白かったです。
四つの話があって、それぞれに抱えている問題が明らかになっていきます。
読んでいると、私も同じ。
人のことは指摘できるけれど、自分はというと、しょうもないものをたくさん持ったままです。
でも、私は片づけは好きな方で、自分でも「私は片づけはできる」と思っています。
しんどいけれど、やると楽しいのです。
ありがたい性格に生まれてよかった、よかった。

この本の前に読んだのが3冊あるので記録だけ。
恩田 陸「蜜蜂と遠雷」
木皿 泉「さざなみのよる」
牛島 信「社外取締役」

内容はちょっと忘れかけていますが、この中では「さざなみのよる」が一番よかったです。
「蜜蜂と遠雷」もよかったんですが、何というか、途中から、若干付いていくのがしんどくなりました。
よくまあこんなにも言葉を尽くして書けるものだな、作家ってすごいな、という感じです。
「社外取締役」は家にあった古い本でした。
牛島作品では、一番はじめに読んだ「株主総会」の方がやっぱりいいです。
この前、新聞で新作が紹介されていたので、またその内読んでみましょ。

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塩田 武士 「罪の声」

もう読んだ人はたくさんいると思う作品の一つをやっと読みました。
だいぶん前に世間を騒がせた「グリコ・森永事件」をもとにしたフィクション。
「グリコ・森永事件」の犯人からの電話で子どもの声の録音テープが使われていた、という点に着目して、それを軸に話が展開されています。
フィクションということですが、ほんとにあったんじゃないかと思うほどで引き込まれました。
リアリティがすごい。
ものすごーく調べたんでしょうね。
この世のどこかにいるかもしれない「曽根俊也」や「生島聡一郎」。
少しずつ読み進めていましたが、阿久津と俊也とが繋がったあたりからは一気読みでした。
聡一郎のことにしても、ラストは泣けて仕方なかった。
それにしても、犯行に使われたテープの声が自分のものだとわかった時って、どんな衝撃だったのだろう。
とても想像なんてできないです。
本当のことを知りたいと思う気持ちと、家族を守りたい気持ちとの、どうしようもない感情のはざまに苦しむ俊也、どうしても調べられずにいられなくなっていった阿久津、どの人物像もとても心に残りました。
結構時間がかかったんですが、読んでよかったです。

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清水 義範 「時間線下り列車ーパスティーシュ100 5の巻」

先日の京都行きのお伴に、短編集のこの本を持って行きました。
一つ二つ、三つ四つ?読み残したのがありますが、再延長できないので、そのまま返却しました。
ずっと読んでいると、清水さんのパターンがわかるようになってきて、どんな結末を持ってきてくれるのかとワクワクしてきます。
でも、勿論、パターンではないものもあります。
この本には、巻末に清水さん自身の、一つ一つの作品についての解説のような、感想のようなものがあり、そんなことがきっかけで書いたのか、とかがわかって興味深かったです。
表題作以外にも、<ポリクイ菌>がどんどん増殖してとんでもないことになるのに、なぜだか面白い読後感の「文明崩壊の日」、何でもかんでも配分を考えてしまう「配分王」のばかばかしさとラストのおちゃめなどなど、どれもよかったです。
気軽に読める短編集、よかったです。

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